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東京地方裁判所 昭和43年(借チ)2105号・昭43年(借チ)2083号 決定

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

〔決定理由〕1 本件土地の位置、地形(いわゆる角地であること)を考慮した標準的な地価は鑑定委員会の意見を酌んで3.3平方米当り六〇万円、地上建物の現況に鑑み三%の建付減価を行い、これを一応の算定の基礎とすることとする。

賃貸人島村は、右委員会の意見は高額に過ぎるというけれども、標準的な地価と見る限り右委員会の意見に不当の点はないと考えられる。ただ、本件借地はもともと77.15平方米であるが、賃借人北村は本件においてその一部を譲渡しようとするものであり、従つて賃貸人島村の買受ける借地権の範囲も細分された41.37平方米となり、その利用も制約を受ける事情を考慮すると、さらにその五%を減ずるのが相当と認められる。

2 次に、委員会の意見は本件土地の借地権割合は八〇%を相当とし、これに基づいて算定された借地権価格から、賃貸人の買受けることを考慮してさらにその一五%を控除した価額をもつて、本件譲受の対価とする(結局前述の建付地価格の六八%にあたることになる。)

ただ、本件の借地権は、昭和四六年と見られる期間満了の時に更新されても、地上建物は、終戦後間もなく、劣悪な資材を用いて建てられたもので、その保存状態も悪く、更新後の期間内にその朽廃による借地権の消滅が問題となることが予測されるので、従前の借地の経過のほか、かような点をも考慮すると、賃借人北村が賃貸人との間で主張し得る借地権価格は、前記委員会の意見よりもやや低く、前述1による価格の六〇%とするのが相当と考える。

かようにして計算すると借地権の対価は3.3平方米当り三三万一七四〇円、本件土地全体として四一五万円(端数切捨)となる。

3 建物の対価は鑑定委員会の意見に基づき三一万円を相当と認める。(安岡満彦)

(別紙)

(一) 借地

東京都台東区台東三丁目一一八番一

宅地 110.71平方米(33.49坪)

のうち77.15平方米(23.33坪)

(二) 譲渡する部分

右のうち41.37平方米(12.516坪)

(三) 右(二)の土地を目的とし、賃貸人を島村満喜子、賃借人を北村嘉市とする普通建物の所有を目的とする賃借権

(四) 建物

右(二)の地上に存する(家屋番号同町二九番二号)

木造瓦葺二階建店舗兼居宅一棟

床面積 一階32.23平方米(9.75坪)

二階26.44平方米(8坪)

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